地域リハビリテーション精神医学領域

精神医学や臨床心理学の視点から地域リハビリテーションの研究を進めています。これからの脳と心の時代に向けて精神医学や臨床心理学だけでなくリハビリ医療、農学、工学、認知科学、社会学、言語学、医療人類学などさまざまな分野と連携して新しい研究分野の構築をはかっています。



研究メンバー

山川 百合子

           

リハビリテーションにおける精神科の役割

キーワード:脳卒中後うつ病、箱庭療法、描画法、高次脳機能障害

リハビリテーションを受けている方々の心理や精神状態にについてからだとこころと社会の3方向からアプローチをしています。抗うつ薬などの臨床薬理学的なアプローチ、高次脳機能障害の心理アセスメント方法や認知リハビリテーションの開発とその科学的根拠の構築を進めています。

           

精神科リハビリテーション

キーワード:精神科デイケア、非定型抗精神病薬、園芸療法、コミュニケーション分析

今、精神科の治療の場は病院から地域に広がっています。これを踏まえて、薬剤の減量や単純化が精神科の地域リハビリテーションにどのようなベネフィットをもたらすかを臨床薬理学的に研究しています。デイケアにおいて園芸療法について茨城大学の農学部と連携してその有用性の研究を進めています。認知療法的視点からかるた遊びの効果も検証しています。また社会学や言語学からコミュニケーションのリハビリテーションの方法論についても研究しています。

           

地域におけるメンタルヘルス

キーワード:フラワーアレンジメント、介護ロボット、被災地支援

花き研究所と連携して、フラワーアレンジメントを使った東日本大震災の被災地支援を進めています。また産業総合技術研究所と連携して介護ロボットの実用化による介護者のメンタルヘルスやQOLの向上についての研究を進めています。

           

主な研究業績

【原著論文】

河合伸念、山川百合子、馬場淳臣ほか:抗精神病薬の多剤併用大量療法から非定型薬単剤治療への切り替えの試み(最終報告)臨床精神薬理 2006;9:2239-2250

山川百合子,寺島康,田上 洋子ほか:統合失調症の通院患者における新規抗精神病薬の使用実態調査 臨床精神薬理 2010; 13: 1163-1176

山川百合子,清水京美,佐藤晋爾 ほか:救急隊員の災害ストレス症状と対処行動との関係についての実態調査 日本集団災害医学会誌 2009; 14: 191-197

清水京美、 和田野安良、 山川百合子:リハビリ病院における脊髄損傷患者の障害受容について 臨床心理の立場から 日本脊髄障害医学会雑誌2008;21:66-67

山川百合子、小松崎将一、井上栄一ほか: 精神科デイケアにおける園芸療法の心理的効果と検討~地域リハビリテーションと農学の連携~ 茨城県立病院医学雑誌 2006;24:39-47

【総説】

河合伸念、山川百合子、朝田隆:多剤・大量処方からの脱却と身体所見の変化臨床精神薬理 2005; 8: 153-161

山川百合子:小児のリハビリテーション Ⅱ リハビリテーションにおける各スタッフの役割 精神科医の役割 小児看護 2006;28:995-998

新井雅信、山川百合子:脳卒中後うつ病の予防の可能性 成人病と生活習慣病 2007;37:472-476

【著書】

保健・医療・福祉系学生のための臨床精神医学 (医学出版社) 第2版 2008年

実用介護事典 講談社 第2版 2013年6月

看護ポケットマニュアル 精神科(医学出版社)2012年

【研究助成金】

文部科学省科学研究補助金,新学術領域(研究課題提案型:逸脱を吸収する社会実現に向たコミュニケーションギャップ生成-解消機構の解明(研究分担者)

公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団:幻覚妄想かるたを使った在宅の精神障害者によるピアサポーター養成の取り組み(研究代表者)

文部科学省科学研究補助金基盤研究B(一般):精神医療現場における多相的コミュニケーションの共創支援~開かれた関係構築に向けて(研究分担者)

日本学術振興会文部科学省科学研究補助金基盤研究C(一般):精神障害者の相互行為における指示手続きとカテゴリー(連携研究者)

公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団:原子力災害からの避難所における花のある生活とメンタルヘルスに関する研究(研究代表者)





成人病態解析制御学領域

基礎システム神経科学領域

スポーツ・リハビリテーション学領域

病態システム神経科学領域

成長発達病態解析学・小児科学領域

生体膜微細構造学領域

医療教育システム開発学領域

衛生・微生物学領域